outcry-ongakuの語り場

電音部に関する記事をちょくちょく書いてます!(不定期更新)

【電音部考察】”音楽原作”だからこそできる考察 Do You Even DJ?編

はじめに

 電音部のリリースイベント後に解禁された「Do You Even DJ?」を聞きながら、Twitterを眺めていたら、次のツイートが目に飛び込んできた。

そんな事を言われては考察者として受けて立つ姿勢(?)を見せねばなるまいとだらだらと考察ネタを垂れ流していた。

そんな事をしていたら、コンポーザーであるNeko Hacker先生からいいねを押されてしまっているではないか!!!!つまり、これは考察を書いてみろという圧力なのではないか!?(妄想も大概にしろ)という訳で今回は、「Do You Even DJ?」の楽曲、及びMVから考察していこうと思う。

youtu.be

 

 楽曲からわかる美々兎像 ~楽曲に現れる二面性~

楽曲全体に関する事柄について

煽りを交えたスタンス

 楽曲のタイトルである「Do You Even DJ?」は「Do You Even Djent?」という言葉をモティーフにしたタイトルとなっている。ここで出る「Djent(ジェント)」とはヘヴィメタルのジャンルの一つであり。特徴として、

  • 八弦(ないし七弦)ギターを用いる
  • メロディではなく、リズムによって特徴付けされたギターリフ
  • インターネットを通じて一般的になった

という点が存在する。そういった中で「Do You Even Djent?」というタイトルで自身のギターリフの超絶技巧を見せる動画がアップロードされており、「お前にも同じ事ができるか?」といったメッセージ性を込めて人々を魅了している。(これは浅学な私の独自調査で、間違っている可能性があります。何かあればご指摘お待ちしております。)

 上記のように当楽曲では「煽り」というメッセージ性が強く出ている。「ハラジュクが制覇」だったり、「キュートプレイだけなの?そんなんじゃもう相手にならない」だったりと多種多様な煽りが存在するが、中でも秀逸だと思うのは「煩悩プラス1じゃ足りないなあ 神懸かりギミック 手元は秘密」の部分であろう。一瞬すると、何のことやらと思うが煩悩は108個あるといわれており、それに一つ足すと109になる。109といえば有名な渋谷109があり、ここでは暗に「私の方がシブヤより上手いのよ!」とアピールしているのである。

同時に漏れる美々兎の本音

 しかしながら、当楽曲にはそういった「煽り」というメッセージと共に、「上手くいかない美々兎の苦悩と諦めない気持ち」という部分にもフォーカスが当てられている。これは「Princess Memeism」でも描かれていた部分でもあるが、そういった本音を自嘲するかのような節が当楽曲には存在する。こういった面からも美々兎が持つ二律背反な気持ちがにじみ出ている。

MVからわかる事柄について

歌詞の色について

 上記に記したように、当楽曲には二面性が表現されているという事がわかるのだが、それを示すようにMV中に現れる歌詞の色が色分けされていると考えられる。緑色で染められた文字は「煽り文句」であり、美々兎のかっこつけた部分。ピンク色に染められたり、ピンクの影がついた白文字は「本音」であり、そのものの美々兎を示した部分であると考察した。それを裏付ける部分として、「オマケな二人の おかげだったりすることも たまにあったりなかったり」という部分が挙げられる。前半の「オマケな二人の おかげだったり」という所はピンク色となっており、その後の部分では緑色となっている。この辺りについては当楽曲が出る前に書いたハラジュク編での考察、及び「議論不要 まかせなさいセンター」がピンク色である事を考えても、仲間思いの美々兎の部分が垣間見えていると考えられる。(ハラジュク編の考察記事は以下のリンクから)

outcry-ongaku.hatenadiary.com

 背景の色彩について

 この部分についても、同じようにメッセージ性よって変化が加えられており、ポジティブな内容には白基調、ネガティブな内容には黒基調、最後の美々兎の気持ちの吐露の部分では青色の数を減らし、最後の泣く部分で青色の吹き出しを増やしたりと細かいながらも変化がある。

未だに分かっていない謎

なぜ、エラーメッセージやファイルの削除などが見られるのか?

 当楽曲においての一番の謎は、楽曲中にちょいちょい登場するエラーメッセージのことだろう。開始早々、Aメロ前に来る「erorr」、曲中に登場する「NO SIGNAL」、そして最後の方に出る404エラーメッセージとどこかしらにエラーメッセージが存在する。さらに、サビの背景のウィンドウでは何かのファイルを削除するような表示もされている。これが何を示すかについては分かっていない。

仮説1:美々兎の一面として「理想の美々兎」を否定している説

 この仮説はハラジュク編の考察として書いてきた「DJが上手く、リーダーとして引っ張る理想の美々兎像」というものを否定している美々兎の一面がいるのではないかという説である。この仮説で考えるとウィンドウで捨てているモノは夢やそれに順ずる何かであり、それがビジョンとしてでないから「NO SIGNAL」や404エラーを吐いてるのではないかと考えられる。ただし、この説は「電脳ロリポップ」や「Princess Memeism」における美々兎の在り方とは間逆となってしまっており、その辺りについての情報が不足している。

仮説2:美々兎という存在がAI、またはアンドロイドのような形である説

 この仮説は「NO SIGNAL」や404エラーなどは全て美々兎自身に関する事であり、美々兎という存在が人間ではないという事を示しているのではないかという説である。この辺りのAIに関しての世界観考察を行っている考察先駆者のあいさすP氏のnoteがあるため、そちらの方をリンクとして提示する。

note.com

この考察において、電音部の世界はAIと人類の共存の第一歩となる部分がUGSFの歴史から考えると描かれるのではないかとしている。私はそのAIこそ、桜乃美々兎なのではないかと考察した。そうすると、あの「Princess Memeism」の強いエフェクトにも説明がいく。ただし、この考察も現状では証拠不十分であり、仮説どまりである。

おわりに

 今回の楽曲は美々兎というキャラクターの解像度を上げながら、更なる謎が残る結果となった。美々兎、お前は何なのだ(n回目)。とはいえ、まだ40週連続リリースは始まったばかりである。これからどんな楽曲が出るのか、そしてどんな物語が出るのかが楽しみである。さて、次回の考察は「シブヤエリアと各エリアのセンターとの対称性」という部分についての考察記事を書こうと思う。では、また今度!

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