outcry-ongakuの語り場

電音部に関する記事をちょくちょく書いてます!(不定期更新)

【雑記】電音部の文学 ~なぜ電音部の小説二次創作は人気なのか?~

はじめに

 ブログではお久しぶりとなります…(笑)outcryです。4月の記事以降、約3ヶ月ほど記事更新が滞っていました。理由は様々で、単純にノベル更新がなくて書く内容が思いつかなかったこと、リアルが忙しかったこと、電音部文芸部にお熱になっていたこと…etcと理由がいくつかありました。ただ、そろそろ書かないとブログの書き方を忘れそうなのと、流石にこちらを放置しっぱなしも良くないなと思い、リハビリがてら、今回は自分も書いている「電音部の小説二次創作」についての自分なりの所感についてまとめてみようかなと思います。ぜひ最後まで見て頂けると幸いです!

第1回FtFに参加したことを証明する写真

なぜ、電音部の小説二次創作は人気なのか?

電音部二次創作小説の現状について

 2周年を迎え、今後の発展も期待されるコンテンツである電音部。コンテンツの盛り上がりを支える要因の一つとも言えるのが、ファンによるコンテンツに関する創作、二次創作だろう。多くのコンテンツで二次創作は制作されており、そのジャンルもイラスト、漫画、グッズ、楽曲のリミックス…etcと多岐に渡る。その中に当然、小説も含まれているのだが、電音部の創作活動において、小説に関する二次創作は大きく盛り上がっている。

 どれほど、電音部での小説二次創作が人気であるのかを検証する為、pixivにタグ付きで投稿されている全ての作品に対する小説二次創作の投稿割合について計算を行った。7/23現在、#電音部を付けて投稿されている作品数が516作品、そして小説のみに絞った際の作品数が146作品となり、全体の約28.3%が小説であることが判明した。比較として、同じバンナムのコンテンツであるアイドルマスターシンデレラガールズでは約10.3%、アイドルマスターシャイニーカラーズでは約14.8%、怪文書文化があり小説の二次創作が盛んなウマ娘プリティーダービーが約29.0%であることを見ると、pixivでの電音部の小説二次創作が盛んであることが数値的に分かる。

 pixivに投稿されていない作品も加味すると、電音部が他の美少女コンテンツと比べても二次創作における小説の割合が大きいと言えるだろう。実際、私が立ち上げたTwitterでの投稿イベント「電音部文芸部STACKバトルin2022夏」には現在までに33作品も投稿されており、立ち上げた本人が作品数の多さにたまげている始末である。また、同人誌即売会でも小説で参加するサークルが人気であったり、Twitter上で感想を述べあう文化も根付いている。では、どうしてここまで電音部における小説二次創作は盛んなのだろうか?

考察1:電音部ノベルの存在

 電音部のストーリーについて電音部のオタクに聞いたときに真っ先に出るモノといえば、久慈マサムネ先生が書いた「電音部ノベル」だろう。(このブログを読んでいる方に「まだ電音部ノベルを読んでない」という方がいる場合はすぐに読まれることをお勧めする。)最近公開された「You Are The Light」のMVでも作中に登場するセリフが用いられているように電音部には欠かせないメディアミックスの一つである。

youtu.be

 言わずもがな、主要なメディアミックスが漫画ではなく小説である点が電音部の小説二次創作に与える影響は計り知れない。電音部の小説二次創作でも「小説で描かれた物語のその後」という体裁で描かれた作品も様々ある。私自身、風景や心情の描写、各キャラクターの呼称、物語の進行など電音部ノベルを参考にしながら書いたりしている。そういった点からも電音部ノベルが二次創作者にとってのバイブル的立ち位置になっているだろう。

考察2:黎明期からの小説文化の確立とショートショートの流行

 次に電音部の二次創作の歴史から考えていく。その上で大事になるのは電音部初めてのオンリー即売会である「FAITH to FACE」であると私は考える。第2回がこの前、開催され大いに盛り上がっていた。(ちなみに、私は忙しくて残念ながら現地には行けなかったが…)この即売会の第1回に参加させてもらったが、まだ電音部ノベルが公開される前にも関わらず、れんこん部の方々の「胡乱」や遊愛海月氏の「結脳論」などの文芸二次創作が展開されていた。その他にもpixivで投稿していた方もおり、こういった黎明期から小説文化を電音部の二次創作において確立させたことが現在に繋がっていると言えるだろう。

 

  また、電音部の小説二次創作において一つの流行スタイルと言えるのが文庫ページメーカー(https://sscard.monokakitools.net/bunko.html)を用いたショートショートだ。ショートショートと言っても文量には差があるが、参考として、私が書いた電音部の二次創作「ひとりたび」を出すと、本作品は一般的なTwitter画像4枚に収まる文量で1437文字、多少の増減を考えても大体1ツイート2000字程度に収まる作品が多く投稿されている。

 このショートショートのスタイルが人気な理由として「手軽さ」が挙げられるだろう。少ない文量であるが故に、片手間で読むことができ、時間がない、又は文字を読むのが辛い人にとっても非常に読みやすい。また、投稿する場所がTwitterである為、どんな人でも目に入りやすく作品を見てもらいやすい。そして、創作者側も手軽に書いて投稿できる為、より作品を生み出すモチベーションに繋がりやすいという多くのメリットを持っているのだ。そういったショートショート流行の立役者を挙げるとするなら、やはりけいたてぃむ氏だろう。40日連続でんおんぶSSリリースという企画を完遂したことが、ショートショートが流行るきっかけになったのは言うまでもない。(実際、私も影響を受けました。)

考察3:様々な文化圏からの流入

  電音部は一種の美少女コンテンツであるが、ファン層においては普通のコンテンツとは異なり、多種多様な文化圏から流入された方が多い。クラブから電音部に来た人、アイドルから電音部に来た人、VTuberから電音部に来た人、楽曲から電音部に来た人、UGSFから電音部に来た人…etcと様々なルーツを持つ人々が年齢性別関係なく、電音部を楽しんでいる。そうなると二次創作の文化もまた異なっている。実際、電音部のオタクの中でも好きな人を見かけるヒプノシスマイクはpixivだけでも約20.1%が小説の二次創作である。そうやって、文学的な二次創作に触れる機会が多い作品やコンテンツに触れたことがある人が混在していることで、電音部の小説二次創作を下支えする読者のパイを広げている可能性がある。

おわりに

 インタビュー記事からファンメイドのショートストーリーに関して公式も認知しているということで、今後の盛り上がりに楽しみしかない電音部の小説二次創作。実際、書いてみると楽しいですし、作品を褒められるとうれしくもなります。電音部のファンコミュニティを見ていても、作品を褒めあう文化みたいなのも感じられて、初心者の方にこそ一度、電音部で書いてみてほしいと思ったりもします。8/31まで私が主催している投稿イベント「電音部文芸部STACKバトルin2022夏」には初めて投稿しました!という方もいますので、もしよかったら、そちらにあなたの思う電音部の”ない話”を投稿していただけると主催の私が喜びます…(笑)(ダイマ)

 また、何か記事にしたいことができましたらまとめようと思いますので、是非次も読んでいただけると幸いです!それでは!