outcry-ongakuの語り場

電音部に関する記事をちょくちょく書いてます!(不定期更新)

【電音部考察】”音楽原作”だからこそできる考察 帝音国際学院編

はじめに

 気づいたら、5月も終わり、梅雨の6月に入っており、ペトリコールを渡ってが合う時期になったなあと自分のスマホのプレイリストを眺める私であるが、このブログのプレビュー数も着々と伸びており、「しめしめ、これで電音部が更に盛り上がる時の材料にしてもらうぞ・・・」とあくどい気持ちを持ちつつも、見てくれる人には感謝しかないことをこの場を借りて述べさせてもらう。さて、今回は最後のエリア「シブヤエリア」を考察していく。王者ゆえの重圧とはどんなものなのかを考えていこうと思う。

 

 シブヤエリアの重圧 ~最強の名を冠するとは~

謎多き最強のエリアの三人の関係性

 シブヤの3人は他エリアと比べても、最強という言葉が似合うメンバー構成となっている。本能的なスキルと類まれな身体的能力を持つパフォーマー大賀ルキア、知識を持って計算されたDJを組み立てる瀬戸海月、そして絶対的エースとして実力を誇る鳳凰火凛とアザブ以上にDJという事に特化したメンバーとなっており、名門校という名を冠するに相応しい。とはいえ、この3人の関係性については説明が少ないと言わざるを得ない。しかしながら、その3人の関係性を示す情報については非常に少ない。基本的に関係性の情報は四コマにある事が多いのだが、シブヤエリアにはそういう情報がない。仲が良いというのはわかるのだが、それ以上の深い情報については他エリアと比べても遮断されている節が見られる。

他のエリア曲とは違うシブヤのエリア曲

 シブヤのエリア曲「In my world」は他のエリア曲とは異なる部分がある。

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それは「自分達のネガティブな部分を隠している」という部分がある。他のエリアが歌詞の中に自分達のメッセージ性を埋め込む歌詞であったのに対して、シブヤエリアは聞き手に対するメッセージ性のみが描かれた曲となっている。しかしながら、同時に出ている火凛の個人曲「Shininng Lights」の紹介動画の台詞では火凛の弱音が垣間見えている。

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実際、海月の個人曲の歌詞には自身の弱さが描かれていたり、ルキアの個人曲の歌詞には刺激のないことへの不足感について描かれていたりする。「最強のシブヤエリアの名に相応しいエリア曲と、そういった重圧への正直な気持ちの吐露な個人曲」というギャップ性こそがシブヤエリアの最たる特徴であろう。

それぞれが抱える重圧

 上記の関係性の情報の少なさを含め、シブヤエリアは「個」という面が強く押し出されている事が分かる。その事を踏まえて、それぞれの重圧を考察する。

 火凛の重圧は「絶対なるNo.1としての重圧」であると考える。DJとして最強であるが故に、DJがなければ弱い自分がいる事を見てくれる観衆や仲間に見せないように「シブヤエリアでNo.1プレイヤー 鳳凰火凛」というキャラクターを演じる事は重圧であると推測できる。

 海月の重圧は「比較される事への重圧」であると考える。海月の個人曲や紹介文を読む限り、火凛との比較がされていると思われる。そういう中で完璧を追い求めること(火凛という途方もない存在に追いつき追い越そうとすること)は本当に海月がやりたい事なのかはわからない。

 ルキアの重圧は「最強である事の重圧」であると考える。上の二人とは異なり、ルキアは「絶対」を保持したり、「完璧」を目指していたりするわけではない。DJバトルをして勝ち続ける事で得る「相対的な最強」でありたいと好戦的な言動からも考えられる。だからこそ、ルキアにとっては「絶対的な最強」であるシブヤというあり方が重圧なのではないだろうか。

 このように、3人がそれぞれ内心では重圧を感じながら、「常勝」や「最強」という名に恥じないように隠しているのではないだろうか。

高校生という設定だから持たせられるテーマ性

 考察を深めるにつれて最初に私が感じた「何故高校生の部活という形にしたのか?」という部分についてある程度の答えが見えてきている。それは「どんなに技術が発展していても、成長途中ゆえの悩みや葛藤がある」という部分をフォーカスしたかったのだろうという事だ。それぞれのエリアがそれぞれの悩みを持ち、それを超えていこうとする。「誰かが主人公」ではなく「誰もが主人公」という物語を書く上で、成長途中という要素は必須である。だからこそ、これからもこの「電音部」という物語を見て行きたいと強く思う。

おわりに

 これで、全4回にわたるエリア考察に一区切りがついた。とはいえ、その後の楽曲の展開によっては幾らでもひっくり返る考察なので書いてる側は戦々恐々である。(なら、書くなと言われればその通りである。)さて、ある日、シブヤ書き終えたら次回の記事はどうすっかなあとTwitterで「Do You Even DJ?」の考察要素を垂れ流していたら、コンポーザーのNeko Hacker先生と映像担当のふにゃ先生に見つかってしまったので、次回は「Do You Even DJ?」の考察記事を書こうと思う。(今からMV穴が開くほど見直します)次回もお楽しみに!

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